ログイン一週間後、それまでは辺境伯のお屋敷で世話になりつつ、やっと王国へ帰れる日が来た。
用意された護衛の騎士と馬車の前で、俺はフィロメニアに言う。 「やっと帰れるってほっとした気分が半分、ちょっと不安が半分って感じだ」 「書簡はすでに王家と父上に届いている。我が家の兵たちが迎えにくるのだから何もないさ」さすがはフィロメニア。肝が据わっているというか、俺が心配しすぎなのかもしれない。
馬車に乗る主へ手を貸していると、声がかけられた。「惜しいな。私としてはいつまでもここにいてもらっていいのだが」
ラウントリーだ。見送りにきてくれたのだろう。
「世話になった。ラウントリー辺境伯。貴卿との会話は身になることが尽きない。また茶会を楽しみたいものだ」
「同感だ。王太子の婚約者でなければ、私が嫁にもらいたいほど魅力的な女性だよ。君は」本気か冗談かわからないことを言いながら差し出された手を、フィロメニアは握り返す。
そして握手が離れると、辺境伯の顔がこっちを向いた。「できれば君の本当の姿も見てみたかった。ウィナフレッド嬢」
「なにぶん慣れていないものですから。申し訳ございません」俺は困ったように笑いながらお辞儀をする。
この一週間の間、何度かあの姿――霊獣の姿になろうと試してみたが、できなかった。
セファーに聞こうにも姿を見せたと思えばお屋敷の内外を飛び回ったり、他愛のない紅茶やお菓子の話だったりと肝心の話はできていない。 そもそも今もどこにいるんだろう? 置いてけぼりにしてやろうかな。「いずれまた会う時が来るだろう。その時を楽しみにしている」
「あ、あはは……。お世話になりました……」なんだろう。目が笑ってない。
その顔に獰猛な雰囲気を感じた俺は、そそくさと馬車に乗る。そうして、俺たちはラウントリー辺境伯のお屋敷を去った。
「恐ろしいご婦人に目をつけられたものだ」
「お互いな……。あれを別れ際に言ってくるのが怖いよな」皮肉のこもった言葉に相槌を打つと、フィロメニアは窓の外へ息を吐く。
俺も話を続ける気がなかったので反対側の景色を眺めると、セファーが窓枠に座っていた。『置いてけぼりにしてやろうだって? 残念だねぇ! どこに行こうと我は君の中にいるんだなぁこれが!』
『じゃあ呼んだらちゃんと出てこいよ』俺が睨むとセファーはやれやれという風に首を横に振る。
『君だって主人の呼び出しに応えられないときくらいあるだろう?』 『ない。今まで三分以上待たせたこともない』 『狂気じみた忠誠心だ。ところで我々の力のことなんだが』 『分が悪いとナチュラルに話題変えんのな……』呆れるほど自由な神様に俺はため息をついた。
ちなみにセファーとの会話は声に出しているわけじゃない。 彼女の声はその喉を鳴らしているのではなく、頭の中へ響いてくるのだ。 俺も俺でいつの間にか声を出さずに会話することができるようになっていて、そういうものなんだろうと納得している。魔法なんて奇跡がありふれた世界で、一々仕組みがどうとかを考えていると終わりがない。
俺が研究者なら別だが、本職はメイドだ。 模索するなら掃除や料理を極めていた方がまだフィロメニアのためになる。 そんなことを考えていると、セファーが窓枠から飛び立って俺の左腕にある腕輪へ触れた。 『まず我々の力の柱は【けれど、とりあえず話を聞こう……。
『そして、これを支える力が四つ。この腕輪の作りを見たまえ。四つの構成に分かれているだろう?』
言われて、俺はそれを掲げて見る。
たしかに。結晶と金属が折り重なる板状の部品が、腕の四方を囲って筒状になるような作りだ。 よく見れば細かい作りも各方向で異なっている。 『それぞれが【空ぶった手を振り回して怒ってみせる。
すると、セファーは何かに気がついたような表情をみせてきた。 『あぁ、なにか奇妙な動きをしたり奇声を発していたねぇ。そういう趣味かと思ってそっとしておいてあげたんだ』 『見てたんなら声かけろォ!』うっかり声に出すところだった。
俺がやっていたのは前世で見た特撮ヒーローや女児向けアニメの変身ポーズだ。 せっかく誰にも見られない場所でこっそり試していたのに。恥ずかしくて死にたくなってきた……。
『まぁ、そうだねぇ……。君のあの姿……いや、面倒だなぁ。霊起……いや、【羞恥心に顔が火照る俺にも関心を示さず、セファーは腕組みしてそう言う。
どうせ答えは知ってるんだろうけど、この神様は割とめんどくさい性格だ。この一週間でそれを理解した俺は、素直にフィロメニアに声をかけた。
「なぁ、フィロメニア。霊獣ってどうやって呼び出すんだ?」 「ん……?」相変わらず窓を見ていたフィロメニアは、気だるそうにゆっくりとこちらへ首を回した。
「魔法の発動と変わらんと聞く。肝要なのは想像と起点――強く、明確に求める光景を頭の中で描き、その起こりを作ることだ」 「つまり……どゆこと?」 あれ、ひょっとして俺が無知なのかな……。さっきのセファーといい、知らないことを知ってる
「最も簡単な方法は名前を呼ぶことだろうな」
「じゃあ、呼んでみてくれよ。俺のこと」目の前にいるのに呼び出すというのも変な話だけど、物は試しだ。
フィロメニアは窓枠についた肘で顔を支えながら口を開く。 「ウィナ」 「あい」……何も起きない。
返事が適当だったせいだろうか。いや、そもそも今の呼び方じゃいつも通り過ぎる。 これで【「なんか……気合? とか足りない感じがする……」
「なにを求めているんだお前は……」どうやらフィロメニアはあまり気力がないらしい。
試すのはやっぱり帰ってからにしようと思った時――。「――ウィナ!」
「うん!? っておわぁぁぁぁ!?」突如勢いよく叫んだフィロメニアに条件反射で答えた瞬間、腕輪が音を立てて変形し、俺の全身が風のような光に包まれる。
「お、おい!?」 「ちょいちょいちょい戻して戻してぇ!」 狭い馬車の中で燐光を放つあの姿になってしまい、俺は焦った。 なにせ自分の何十、何百倍もの巨体を投げ飛ばすような力だ。ちょっと手をぶつけただけでも馬車など粉々にしてしまうだろう。 フィロメニアに怪我を負わせてしまうかもしれない。 「も、戻れ!」そう叫ばれ、俺自身も願うと、体を纏っていた光がパッと散って元の姿に戻ることができた。
「戻った……」 「馬鹿者! つい乗ってしまった私も悪いが、魔力に当てられて馬が暴れる危険もあるのだぞ!」言われてみれば。
俺は自分の考えの至らなさに本気で反省すべきだと思った。 「いや、焦った……」 「こちらのセリフだ。まったくお前は……」 「ごめんて」どうやらフィロメニアをさらに消耗させてしまったようだ。
ため息をつくその顔色を窺う。すると、フィロメニアは身じろぎして体勢を変えながら、俺の方に倒れ込んできた。
「膝を貸せ。しばらく眠る。……私は疲れた」 「あ……――うん」返事をするよりも先に、フィロメニアの頭が俺の太ももの上に置かれる。
今朝まとめた髪が乱れてしまうけれど……まぁ、起きたらまた直してあげればいいか。『可愛い寝顔のご主人様だ。図太い君とは違ってあの屋敷ではずっと気を張っていたんだねぇ』
しばらくして、寝息を立て始めたフィロメニアの顔を眺めていると、セファーが言った。
……俺の頭の上に乗りながら。 『超絶可愛いだろ。でも見んな。俺の特権なんだからな、コレ』言いながら頭上を手で振り払うとまたしても避けられる。
『精神的な共依存だねぇ。では邪魔者は消えるとしよう。まぁ姿を隠すだけだが』セファーはそんなことを言い残して虚空へと消えていった。
気が利くのか利かないのか、マジでわからないヤツだ……。静かになった馬車の揺れに身を任せながら、ゆっくりと景色の流れる窓の外を俺は眺めるのだった。
真っ暗闇な会場に、ふつふつと緑と赤の光が湧いてくる。 観衆の声は様々だ。 その始まりを待ちわびる声。初めて使うサイリウムに困惑する声。そして、舞台に立つ二つの人影に歓声を抑えきれない声。 そして、魔法で拡大された楽器の音が始まる。 同時に、スポットライトに照らされたのは――。《共に在る覚悟を問われれば答えは一つ。【汝、終焉において我が名を呼ぶのなら】 運命ですら捻じ曲げる意志を》 ――俺とフィロメニアだった。 この一ヵ月、必死に練習したステップを踏み、歌声に会場が湧く。 前に見た舞台のように、厳かな雰囲気などではない。 観衆は皆立った状態で、俺とフィロメニアが腕を上げて手を叩いてみせると、同じように前奏に合わせて手拍子が鳴った。 帝国で流行っているらしいポップな曲調だ。《決められた未来は訪れるのを今かと待っている。けれど抗うために星へと願う》 舞台は専用に作った特注のもの。 中央に円状の舞台があるのは変わらないが、それに至る橋が舞台袖から続いている。 俺とフィロメニアはその橋の真ん中で互いを意識しつつ歌う。《【それが朝であろうとも、常に星はそこにある】 物語はすでに始まっている》《【それが昼であるからこそ、常に星は見つけられることを待ちわびている】 流されそうになる運命の放流》《【それが夜であるならば、常に星は見つめてくださっている】 抗う力を腕に込め》 星典を引用した古代口語を含んだ歌詞は、この王国でも新鋭の音楽家に作らせたものだ。 発音が難しい部分があるが、俺の【模倣】は完全にそれをトレースすることを可能にしている。 ちょっとズルかもしれないけれど。 《いま突き出す拳を星空へ。明日の世界へ》 そしてサビへ向かって曲が盛り上がっていく。 観衆の熱が、ラウィーリア領製のサイリウムの動きとなって伝わってくる。 俺たちは中央の舞台へたどり着き
決闘から少し経ったある日、フィロメニアと俺は学園長に呼び出しを食らっていた。 俺は絶対に怒られるとビクビクしていたけれど、フィロメニアは涼しい顔で部屋に入る。 そこでは学園長が温和そうな笑みをたたえていて、とりあえず扉の横へと控えるように立った。 「久しぶりに良いものをみせてもらった。フィロメニア君」 開口一番そう言われ、フィロメニアはゆっくりと頭を垂れる。 「騒ぎを起こして申し訳ありません。学園長殿」 慌てて俺もお辞儀をするが、学園長は目を丸くして頭を上げるように言う。 「いや、すまない。皮肉ではないのだ。学園という揺りかごの中に長くいると、つい刺激に乏しくなる。正直に言って、愉快痛快といったところだった」 その言葉に部屋の雰囲気を弛めるように、学園長は椅子を回して体を斜めに向けた。 俺たちは顔を合わせる。 そりゃ俺たちにとってはまさに愉快痛快だったけれど、学園長がそう言うとは思っていなかったのだ。 フィロメニアは思うところがあるのか、眉をひそめる。 「失礼を承知で聞きますが、学園長殿はマリエッタの姦計に気づいていたと?」「彼女が好き勝手をしていたのは当然、把握していたとも」「ではなぜ止めなかったのです」 背を持たれて手を組む学園長に、フィロメニアは詰め寄った。 だが学園長は意に介していないように微笑みを崩さず応じる。「それがこの国の利となるか害となるか、見極めるに時間が必要だと判断した」「それだけですか? 遅きに失すれば殿下までもが神殿の思惑に取り込まれていました」「不満かね?」 俺にはまだその「思惑」とやらが理解できていないけれど、フィロメニアには面白くない状況なのはわかる。 言われた通り、不満そうな顔でフィロメニアが黙っていると学園長は続けた。 「……学園の成り立ちもそう単純なものではない。それにマリエッタ教諭の行動は問題だが、シャノン・コンフォルト
「ウィナちゃんッ!」「ウィナフレッド!」 その魔法の閃光が炸裂する瞬間、思わずクレイヴとシャノンは叫んでいた。 三人と三体の同時攻撃。 そんなものをまともに食らえば、いくらウィナとはいえ無事ではないだろう。 衝撃に舞う爆煙が晴れたとき、そこに倒れ伏せる少女の姿をクレイヴは幻視する。 だが――。 その煙の中から現れたのは、三対の巨大な光翼だった。 羽根のない、透き通るガラスのようなそれはゆっくりと羽ばたくと、視界が晴れる。 ――そこには二人の少女がいた。 片方の金髪の少女は目を瞑り、強い意志を感じさせる表情で、魔法の炸裂の前からも一歩も動かず。 そしてもう片方の緑の髪の少女は、後ろに向けて剣と腕輪を構え、悠然とそこに立っていた。 どちらも、キズ一つない。 相対する敵に出来うる最大の攻撃を受け止めたのだ。「ウィナちゃん……!」 隣でシャノンが安堵の声と共に崩れ落ちる。 だがクレイヴは、目の前の光景に畏怖を感じていた。 ――なんという力だ。 相手は実戦の経験の少ない学生とはいえ、その血脈に証明された才能ある家の者たちだ。 彼らが束になってもウィナを倒すどころか、一撃も入れられないとは。 見ればセルジュは頭を抱えてその光景を疑い、ファブリスは膝をついて呆然としていた。 ジルベールだけが、震える声でウィナに叫ぶ。 「て、てめぇは……!てめぇは何モンなんだ!? なんなんだてめぇはぁぁ!?」 問われたウィナは振り返り、ニヤリと笑った。 「公爵家のメイドだ。以後、お見知り置いとけ」 瞬間、彼女の左腕がわずかに光を放つ。 ウィナは大きく息を吸うと、それに伴って周囲の魔力までもが吸い込まれるように動いた。 そして、彼女の全力の咆哮が空気を震わせた。 「うああああぁ
「来たのか」 そう言われて、俺はこめかみを掻く。 偉そうなことを言っておきながら遅刻なんて、フィロメニアを失望させるところだった。 「ごめん、寝坊した。ちょっと道も混んでてさぁ。苦労したよ」 適当な言い訳を思いついたまま口に出すと、視界の横に目を見開いたマリエッタが見える。 だがフィロメニアはそんなことには関心も示さない。 代わりに、どこか懇願するような顔で聞いてきた。「私といれば、これからも同じようなことが……いや、これ以上の苦労が待っているぞ。それでも――」「――だからこそ」 そんな質問、俺の答えなんてわかっているだろうに。 けれど、思いは言葉にすることも大事なのだ。 名を呼べる距離にいても、手を握れる距離にいても、それは変わらない。 だから、俺はこの先も続くこの世界に対して言う。 「俺はそばにいるよ。フィロメニア」 返ってきたのは、零れるような笑顔と、名を呼ぶ声だった。 「ならば来い――ウィナ!」「あいよ!」 勢いよく答えると、腕輪が金属音を立てて変形する。そして、俺の体は風のような光に包まれた。 一歩ずつ階段を下る度、体に力が漲ってくる。 霊獣の姿となった俺を見て、決闘場はどよめきに包まれた。 俺は階段を下った先にいた知った顔へ笑いかける。 シャノンは姿が変化した俺に戸惑いながらも、涙でぐちゃぐちゃになった顔で近寄ってきた。 「ウィナ……ちゃん? 大丈夫なの……?」「シャノンこそめっちゃ目腫れてるけど大丈夫? ほい、ハンカチ。鼻水はかまな――かむなっつの!」 ズビーッと盛大に鼻水を噛んだシャノンに抗議すると、「ご、ごめん、洗って返すから……!」とか言っている。 当たり前だろ! 呆れているとそ
Detoxification Progress Status…… 98%…… 99%…… ……Completed Checking All System……All Green ……Sentitive Mental Reboot ……Ready …… ………… ……………… 気がつくと、そこは白かった。 眠りとは違う、なだらかな意識の浮上ではなく、スイッチのオフオンに近い感覚だ。 夢……? 『うん。だいたい解毒は完了したね』『……ん!? なんだここ!?』 セファーの声がして、俺は夢の中ではないことを理解して仰天する。 けれども現実でもないことを同時に理解していた。 視界はあるが、体がないのだ。俺の。 意識だけが真っ白な空間に漂っている。 すると、目の前にセファーが現れた。 いつもの妖精のような手のひらサイズじゃない。 普通の人間サイズのように見える。 色のない背景も合わさって遠近感覚が狂っているように感じて、俺はわずかな眩暈を覚えた。 『半覚醒状態というのかな。この状態で話す方が君への情報伝達に時間を取られないからねぇ』『なるほど、わからん』『じゃあ状況を説明しよう。君は今、学園の医務室で寝ている。看病についてくれているのは王太子のメイドだねぇ』 相変わらず人の話を聞かない相棒だ。 仕方なく俺は話の続きを催促する。 『決闘
「ウィナ……! 命令だ下がれ!」「おいおい。ここは使用人出入り禁止だぜ」 肩を掴もうとするフィロメニアの手を避け、ジルベールの睨みをスルーして、俺は観衆のド真ん中に立った。 俺がそこで深く一礼すると、それまでの喧騒が困惑の静けさに変わる。「僭越ながら皆様にお伝えしたいことがございます」 公爵家のメイドたるもの凛々しくあれ。 メイド長の言葉を胸に、喉を震わせると俺の声はロビーによく響いた。 こんな場所で声を上げれば、いくら俺でも心臓の鼓動が高鳴るのを抑えきれないだろう。 けれど、なぜか今は酷く落ち着いている。 「なんだなんだ?」「あれ、フィロメニア様の使用人でしょ?」 そうだよ。 俺は悪役令嬢の使用人。 場合によってはここにいる全員の敵になるかもしれない存在を主人にしているんだ。 「私、ウィナフレッド・ディカーニカは――我が主、フィロメニア・ノア・ラウィーリア様の霊獣にございます。故に代理人については不要。この決闘、皆様のお目を楽しませるものになるとお約束致しましょう」 周囲がしんと静まり返る。 そして、笑い声がそこかしこで上がった。「ははは! なにいってんだよあのメイド!」「使用人がでしゃばってくんなっつの」「フィロメニア様をかばってんじゃないの?」「じゃあ、あの小さい子が出てきて戦うの? いやいや、平民が魔法食らったら死んじゃうじゃない!」 反応は様々だ。 それでいい。その方が面白くなるだろう。 そんなことを考えていたら、フィロメニアに両手で掴みかかられた。 「ウィナ、お前はッ!」「なに? やり方が雑だからこうなってんだけど、なんか文句あるんですか? お嬢様?」 フィロメニアが言葉を詰まらせる。 彼女は腕力を強化しているのか、襟首を掴まれた俺は足が浮いてしまっていた。 正直







